動画もあるので、誰にでも分かりやすくなっています。
心肺蘇生(心臓マッサージ)
あなたの身近にいる家族・友人・恋人。
年寄りだって、若くたって、男だって、女だって、子供だって、どんな人にでも起こりえます。
急な呼吸停止・心停止
決して他人事では無い事を分かってもらいたい…。
必要性と重要性
去年行った『心肺蘇生法の研修会』の資料を読み返しましたが、読み終わって愕然としました。
たった数か月前に習い、実技研修までしたのに内容がうろ覚えになっていたんです…。
もし昨日、目の前で家族が倒れ心停止になっていた場合、助けられただろうか?もしもダメだったとしても、自分は最善を尽くしたと言えるのだろうか?
「…。」
呼吸停止から8分で、蘇生のチャンスがほぼ0になります。
そして、救急車が到着するまでの時間は平均8.2分!
何もせず、ただ救急車を待っていたら、助かる人も助かりません。
本当の救急救命士ではなくても、倒れた人の目の前にいるあなたこそが、その人にとっての
『救急救命士』!!
つまり、一般人全員が『心肺蘇生法』を出来た方がいいんです。
実は、心停止って何でもないような事でも引き金になるんです。
- 心筋梗塞や心不全などの心臓病が原因となるもの
- 血液中のミネラルバランスが崩れて起きるもの
- 胸部にボールなどが当たった衝撃(軽くても)
- などなど…
様々な事が原因で心停止の危険性はあります。
元々の心臓循環系の構造不良等もあるので、いつ・誰が・どこでなるか?なんてわかりません。
こんな事が原因で心停止する事もあります。
冬では、暖かい所から急に寒い所に行ったり、寒い日に風呂に入った際に起こる『ヒートショック』なんかで心停止する事があります。
老若男女問わず起こり得ます。
上記したように、救急車の到着を待ったのでは手遅れになるかもしれません。だからこそ、誰でも心肺蘇生ができるようになっておく必要があります。
心肺蘇生の手順
最新のガイドライン(2015年版)に沿って書いていきます。
胸骨圧迫のポイント(心臓マッサージ)
押す場所は、
胸の真ん中
大切なのは、
- 強く
- 速く
- 絶え間なく
です。
【強く】
- 大人:5センチくらい胸が沈むまで
- 子供:小児・乳児は体の厚みの1/3程度まで
ドフッ!ドフッ!ってなるくらい強くがポイント!骨が折れても大丈夫。心臓が動く方が大事!
押した後は胸がしっかり戻るまで緩めるのもポイント
【速く】
1分間に100回~120回のテンポで圧迫しましょう。
※過去には100回以上とされていましたが、100回~120回のテンポで行った場合の救命率が高かった事により、最新版では改訂されました。
アンパンマンのマーチくらいのテンポが理想です。勇気をもらえる歌だし、誰でも知っていますからね。
【絶え間なく】
出来るだけ途切れさせないでください。
人工呼吸は、出来る時だけでかまいません。無理にはしなくていいというのが今のスタンダードです。(感染症の恐れがあるとか、生理的に無理とかでも。)
その場合は胸骨圧迫(心臓マッサージ)だけをただひたすら続けてください。
疲れた場合は、周りの人と交代してください。
これを、救急車が来て救急隊員と交代できるまで続ける。
また、乳児(1歳未満)の場合は二本の指先で押します。子供(16歳未満)の場合は大人と同じ手の位置で片手でします。(体が大きければ大人と同じようにする)
人工呼吸ができる場合
※素人が一人で行う場合、胸骨圧迫と人工呼吸を行うよりも、胸骨圧迫だけを行った方が生存率が高いとのデータがあります。
※しかし、相手が赤ちゃん・子供の場合は、人工呼吸をした方が生存率が高くなります。
その場合、胸骨圧迫30回に対して、人工呼吸2回を繰り返す。
画像引用:日本医師会(一部編集あり)
※一度膨らんだ後、自然と息が吐き出されてからもう一度吹き込む。
※子供の場合は、吹き込みすぎに注意。
※吹いている時は胸を押さない
AED(自動体外式除細動器)
心停止には、電気ショックをすべき場合とそうでない場合があります。
【すべき場合】
『心室細動』『心室頻拍』で、心臓が不規則に震えて正常な働きができなくなり、脳や臓器に血液を送れなくなった場合。
これを放置すると、死に至りますし、助かっても後遺症が残る可能性が高くなります。
AEDを使う事で、この心臓の腹側な動きを正常に戻してくれます。
【そうでない場合】
素人に判断はできません。
これを見定めるのも、AEDの役目の一つです。
心停止=AEDを使う
と覚えておきましょう。
目の前で人が倒れた!!(流れを確認しましょう。)
目の前で人が倒れた際にすべきことは以下の流れです↓
1:周囲の安全確認・全身観察
二次的な事故防止のため、倒れている場所が安全かどうか確認する。
全身観察し、大量出血をしている場合は、何よりもまず止血を優先しなければなりません。
2:意識の確認
『目的のある仕草』が見られる場合、『反応がある』とみなします。
もしもし大丈夫ですか?
もしもし大丈夫ですか?
もしもし大丈夫ですか?
と、声を徐々に大きくして反応を見る。
3:119番通報とAEDの手配
周りの人に正確に指示を出す。
「だれか、救急車を呼んで、AEDを持ってきて!」
これではだれも動きません…。
「そこのあなた!救急車を呼んでAEDを持ってきて!」
と、誰に言っているか明確に分かるように声掛けをしましょう。
周りに2人以上いる場合は、分担させます。
もし、自分一人の場合は、救命措置より先に救急車の要請とAEDの手配が優先です。
実は、様々な所にあります。
学校や役所などの公共施設。スポーツの競技場・病院、一般の店舗にも設置している所はあります。
4:呼吸の確認
通常通りの呼吸があるか確認するため、5~10秒間、胸の動きを見る。
それは呼吸していないのと同じ。

普段通りの呼吸をしているかどうかがポイント!
迷ったらAEDを使いましょう!使って何か悪くなる事はありません。
5:胸骨圧迫(心臓マッサージ)
強く・速く・絶え間なく!!!
6:気道確保
意識が無くなると、顎や舌の筋肉がゆるんで、舌の付け根が喉に落ち込み気道をふさいでしまう。絵の上の方のように。
4
7:AED
AEDが到着したら、順番関係なくすぐに使う。
基本的に、AEDは音声メッセージが流れるのでその通りにすれば大丈夫!大まかな流れは
- 電源を入れる
- パッドを装着!(心臓を挟むように)
- 心電図の解析が始まる
- 電気ショック!
- 心臓マッサージと人工呼吸を再開
電気ショックが流れない場合は、心拍が再開しているか電気ショックの適応外かです。
パッド装着時の注意点
※パッドを装着時には注意しなければならない事があります。
胸がぬれていないか?
→タオルなどで拭き、可能な限り乾いた状態にする
貼り薬があるかどうか?
→はがす。
シップなどですね。
最後に(実際の現場でどうだったか)
私は、目の前で実際にAEDを使用する現場に立ち会った事があります。
その時は医師と看護師がいたので私は何もしませんでしたが、自分がすべき立場だった時にきちんと動けただろうか?と疑問に思います…。
AEDから流れるけたたましい音と、現場の騒然とした騒めき…。あの緊迫した現場は忘れられません。
いつ何時必要になるか分かりませんので、改めて自分も学ばなければと思いました。
また、お店をしている人は、自分の店舗に設置するのもいいと思います。今では購入以外にレンタルもありますので、比較的導入コストは下がるかと思います。
子供がスポーツをしている人なんかは、チームに一台持ち運び用を用意していたらもしもの時にお子さんやお子さんのチームメイトの命を救えるかもしれません。

最後に、動画を貼っておきます。
少しでも誰かが救われたら幸いです。
この話題に関しては以上です!