「最後の、最後のお願いに参りましたっっぁ!!」
「候補者○○を、どうぞよろしくお願いしますっっぅ!!」
大音量を響かせ、ワガモノ顔で近所を走り回る選挙カー。
うるさいですよね!
我が家には10か月の赤ん坊がいるので、せっかく昼寝させたのに「うるさくて起きちゃった!!」という事がよくあります…。
テレビや電話の音が聞こえなくなってイライラもします。
選挙カーが来て嫌に思う人はたくさんいても、うれしい人はほとんどいないでしょう。
現に、niftynewsが2,806名にアンケートをとった結果、8割以上の人が選挙カーでの活動に必要性を感じていません!

画像引用:https://news.nifty.com/article/item/neta/12225-171025013316/
なのに続くこの暴挙…。
選挙カーの騒音は、法律違反では無いのか?通報したらどうなる?
『爆音を鳴らしながら走る』と言えば暴走族です。暴走族は犯罪行為なので警察が取り締まりを厳しくしています。
選挙カーも、うるささから言えば似たようなものですよね。
暴走族がうるさければ通報したら警察が動いてくれます。
しかし、選挙カーは例外なんです。
公職選挙法にくわしい松本美樹弁護士(元VASCO DA GAMA OFFICES所属)いわく、
選挙カーの場合は、「音量」の規制が無いとのこと。
どれだけ大きな音を出しても、法律的には問題ないんです。
一応、学校や病院等の周辺では静穏を保つように努めるという努力義務はあります。(公職選挙法140条の2第2項)
しかし、あくまでも努力義務なので規制は無いんです…。
2018年の茅ヶ崎市長選挙の事↓を覚えている方も多いと思います。
つまり、どこでも爆音出し放題なんですね。
通報しても、違反をしていないので警察は動きません。
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候補者に直接苦情を言った結末…
友人の話です。
バス停でバスを待っていると、握手巡りをしているA候補がやってきました。
A候補の選挙カーは友人宅の前をよく通るので、通るたびに子供が怖がって泣いて大変だったようです。
いい機会だ!と思い、握手をしながらダメもとで苦情を言ったそうです。
「○○町の□□に住んでいるのですが、選挙カーの音を子供が怖がって泣いて大変なんです。どうか通らないでもらえませんか?」
すると、A候補は
「私は子供の住みやすい街づくりを目指しています。そういう事であればそこは通らないように全職員に伝えておきます!」
と、真っすぐに答えてくれたようです。
友人はその回答が嬉しく、また、子供の住みやすい街づくりを目指してくれるとの事で、A候補に投票しようとその場で決めたようです。
バス待ちしていた他の人も、おぉー!みたいな表情をしてA候補の好感度は高まっていました。
その日の晩…
「A候補っ!!A候補です!!A候補をよろしくお願いしますっっ!!」
→ウワーン(ノД`)・゜・。
次の日も…
「A候補っ!!A候補です!!A候補をよろしくお願いしますっっ!!」
→ウワーン(ノД`)・゜・。
選挙前日には…
「最後のっ!最後のお願いに参りました!!A候補っ!!A候補です!!A候補をよろしくお願いしますっっ!!」
→ウワァァ━━━━━。゚(゚´Д`゚)゚。━━━━━ン!!!!
家の場所を詳細に伝えたのに毎日通るし、回数も減らないし、直接お願いしても全く意味なかったようです。
人のお願いは聞かないのに、自分はお願いしまくっている矛盾…。
友人は「A候補には票を入れなかった!」と言っていましたが、バス停にいた他の人はその後も選挙カーが来ている事を知らないので、もしかしたら票を入れているかもしれませんよね。
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選挙カーの効果
切実なお願いを直接されても続けた、その選挙カーでの活動にどれ程の効果があるのか?
気になったので調べたら、実際の候補者が書いた記事があったので抜粋して引用します。
【選挙カーの効果】
これは結論からいうと「めちゃくちゃ効果ある」です。・効果その1「一目で立候補者とわかる」
ディズニーランドのパレードと同じです。車の上にでっかい看板を乗っけて白い手袋つけて手を振ってますから誰でもわかります。
小学生も元気に手を振ってくれます。これだけで印象も良いし、かなりの元気をもらえます。・効果その2「遠くまで声が届く」
わかりやすいキャラクター(立候補)が何かを言う。うるせーと思いながらも耳に届きます。
そこの反応が良ければ、笑ってくれるし、声援もくれるし、演説も聞いてくれます。・結論
選挙カーはパレード(選挙)のキャラクター(立候補)になれる必須のブランディングです。
今の与党の一党独裁でいいってなら話は別ですが、僕みたいな無所属等の立候補者が唯一戦える武器が公費で認められてる「選挙カー・選挙ポスター・新聞広報」なんです。
今の選挙ルールって本当にこの上ない公平なんだなって思います。
ちなみにこの選挙カーなんですが、既存政党は立候補者1台と政党の1台で合計2台使えます。
最強の神輿1台 VS 最強の神輿2台。
まあ、ズルいだなんだって言ったらキリがないですが、政党の活動は選挙活動ではなく政治活動であり「表現の自由」が認められてるそうです。
ルールって完璧じゃないからしかたないですよね。
実際に立候補して選挙活動してみた感想としましては、今の選挙ルールはこの上ないめちゃくちゃ公平にできてるし、無駄と思ってた選挙カーはこの上ない効果的なPR手法だったと気が付きました。
引用(浜野秀昭HP):http://hamano.black/
選挙に出ている人からすれば、『最強の神輿』と例えるくらいの効果があるようです。
名前を連呼することで刷り込みも入るので、『なんとなく覚えている人の名前を書く』程度の投票者には、特に効果的なのかもしれないですね。
だから、いつまでたっても選挙カーは無くならないんです…。
たまに、選挙カーを使わないで自転車で回っている候補者もいますね。
- 騒音出しません!
- エコです!
- 元気です!
- 皆さんと同じ目線で活動しています!
みたいなことをアピールしたいんでしょうが、集団で自転車乗られても迷惑ですけどね。

画像引用:https://www.sankei.com/west/photos/170920/wst1709200057-p1.html
サイクリングみたいに人がいないところを走るんじゃなくて、自転車選挙活動は人がいる所を走りますからね。
候補者一人でやってくれるならいいのに。
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まとめ(選挙カーを止めさせるには)
選挙カーは、候補者にとっては『神の神輿』とも言えるくらいに効果だから、選挙戦という厳しい戦いに勝つには、一部の人のお願いなんかは聞いていられないみたいです。
法律で認められているんですもん。『騒音を出してもいい』って。
では、選挙カーを止めさせるにはどうすればいいのか?
安易ではありますが、2つの案があります。
1つめ。
選挙カーで走るのは、『選挙にあまり興味の無い層や、迷っている人に自分の名前を覚えてもらうため』ですから、それこそ国営放送とも呼べるNHKのCMで流せばいいんですよ。平等な時間で均等に。
そうして、選挙カー運営のために使われる税金をNHKに回し、我々の視聴料をほんの少しでも減らせばいいんです。
NHKは公共の福祉の為に運営していると自ら言っていますからね。
2つ目。
NHKというテレビ放送に加え、ネットを見ていると出てくる広告にも選挙ポスターみたいなのを均等に出せばいいんです。そうすれば嫌でも目に入って邪魔だけど、騒音程の迷惑にはならないですから。
2つの案を出しましたが、私程度の浅知恵では全然ダメなのは分かっています。でも、頭のいい官僚であれば解決できそうな問題ではあると思います。
社会問題にでもなって国民が大騒ぎしないと動かないでしょうけどね…。
選挙カー
後に残すは
子の泣き声。(字余り)